市営魚菜市場と道を挟んで営業する「弁慶フードセンター」の脇に店を構える「関川商店」では、店頭で味付けイカやホタテを焼いている。
レンガで囲んだ炭火で焼き上げられるイカは、
タップリのタレと相まって、
得も言われぬオイシイ匂ひを陸奥湊駅前に発散させる。
ソレは、縁日のイカ焼きや御家庭のコンロで焼かれたイカとは
スゴく似ているけれどチョッと非なるモノだ。
その“チョッと”のところで、
どこか懐かしいような、嬉しいような切ないような気分になってしまったりするところが、陸奥湊駅前グルメの魅力の一端でもある。
さて、この「イカ焼き」。
肉厚のイカ身をモグモグ噛んでいると、
過度に甘ショッパイ味付けの中から仄かにイカ本来の味が浮かび上がってくる。
最近では「薄口」とか「素材の味をいかした」とか「ヘルシー」とか、
お上品な味付けが主流になているけれど、
以前はみんな、こんなよーな味付けだったんじゃなかったっけか?
昨今の「より正しい食事」に慣らされたヤワな口内では
ヒリヒリ感じてしまうような、ハッキリと明確な味付け。
ちょっと昔までは、こーゆー味を頼りに、
女・子供はご飯をモリモリ何杯もおかわりし、
男達はガブガブと多量に酒を流し込んだものではなかったか?
濃い味こそが、今日の補給を支え、明日への活力を促したのである。
そーゆー食生活がヘヴィーな浜の暮らしを支えていたのである。
…たぶん。
ま、なんにしても、
今だって、今なら尚更に、
食や酒がグングンすすみそうな味付けだ。
こりゃ淡麗の日本酒やクセの少ない焼酎やプレミアム・ビールなんかじゃ到底太刀打ちできそうもない。
この主張の強い味付けのイカ焼きには
醸造アルコールたっぷりのカップ酒や甲類焼酎ストレートこそが似合わしい。
(発泡酒〜第3のビールをガブガブ多量に飲むのもいいかもしれない)
旨い肴と美味い酒とは、
金額や希少価値ではなく、心情とコンビネーションによってもたらされるモノなのかもしれない。
で、あるならば、
適材適所こそ美味い“食”(あるいは“呑”)の基本なのだ。
関川商店の焼きたてイカ焼きとカップ酒。
きっと美味しい相乗効果を生み出すであろう!
はっ!
どうして早朝からヨリにもヨッて濃い系の酒のことを考えてしまっているのだろうか?
陸奥湊駅前通り、恐るべし。
※…塩分やコレステロールなどの摂り過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
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