2011年10月16日日曜日

日曜日の朝。雨が降ったら……【館鼻岸壁朝市】

 「朝市」というと、早朝の澄んだ青空の下、お店の方々とお客さん達が和気藹々と交流する風景を思い浮かべる。


そしてソレは多くの場合、実際の朝市の姿でもある。


しかし、
もしも日曜の朝に雨が降ってしまったのならば、朝市はどうなってしまうのだろう?

……休止?

いやいや、朝市はおおむね雨天決行!


並大抵のコトでもなければ、
いつの間にかいつもの出店者達がいつものように並びだし、
いつの間にか沢山の利用客の方々がいつも通りに集まって来る。


不幸にも未だ朝市に馴染みの無い方々の中には「なにもワザワザ日曜日の早朝に雨の中、傘をさしてまで朝市に行かなくても」と思うヒトもいるかもしれないけれど、雨は雨で趣があってヨロシイのが館鼻の岸壁で開催される朝市の魅力でもあるのである!


春は春で、夏は夏で、秋は秋で、
週替わりに季節と共に移りゆく朝市は、
天候によっても様々に雰囲気を変え、趣を深める。

そんなこんなで今朝の館鼻岸壁朝市。


陽の低い早朝の曇天で薄暗い岸壁は、港の灯りが映えて、まるで艶歌のワンフレーズのよう。


チョットくらいは雨に濡れるのも悪くない気分になり、海に向かって何か切ない言葉のひとつでも投げかけたい衝動に駆られたりもしなくもない。
早朝からチョットおセンチだ!


そのうえ今の時期は、朝市会場に沿って生い茂る木々が赤く色づいているものだから、ひじょうにいい感じの独特なムード。


八戸大橋の黄色と街路樹の深紅、各店いろとりどりの幟、様々な傘の色模様。ソレらを写し返す雨に濡れた路面。
憂鬱な雨を楽しくしてしまうようなカラフルな朝市。
雨がカラフルを際立たせたようだ。


毎週この場所で開催される朝市だけれど、同じ朝市は二度と無い。
季節・天候・時間によって絶えず変化する朝市は、まるで「いきもの」。
毎週がソレゾレに朝市日和りなのだ。


晴れた日は晴れを愛し、雨の日は雨を愛す。 楽しみあるところに楽しみ、楽しみなきところに楽しむ。
——吉川英治

 

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